天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
「天帝・天后。そなたたち二人は何と言うことを…無罪の者に罪をきせ殺すとは、なんと残酷な!」
天女に責められ二人は同時に目を逸らす。
口封じのために月影を殺そうとしたようだが、そうはさせない!せめて月影だけは守って見せる!
「母上!母上!」
白蛇族はその姿を光りに変え消えていった。月影の手には翡翠の腕輪だけが残った。
「月影。いらっしゃい」
「天女様!なりません!」
「黙りなさい!天帝・天后、月影だけは殺させません。いつかあなた達には天罰が下ることでしょう」
泣く月影を抱き上げ私は宮へと帰った。
「天女様…」
「月影。あなたは私が守って見せるわ。さあ泣き止んで、男の子でしょう」