天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~
「これはどういうことだっ。天女様を何としてでもお助けしろ!」
「しかし、見たこともない病です」
天帝が声を荒げ薬師神が私を診るも首を横にふった。
見たことないのも当然だ。過去にこのような病にかかった天女はいない。
「天女様…私はどうしたら…」
「天女様を死なせれば天界はお終いです…」
皆が嘆いた。
とくに天帝は自身の地位が危うくなるのを恐れた。
天女を死なせたとなれば、天帝の名声は地に落ちることだろう。
「皆、落ち着きなさい。この病は争いや陰謀を企むものがあるために起きたもの…受けた傷は治ることはないでしょう」
「そんなっ」
「だがこれも私の未熟さ故、防げなかったこと…私の非でもあります。まだ翼は一部しか染まっていません。これからの行いを正し戦を終わらせるのです」