惹かれたのは強く、眩しい子で。
「人身売買をやっていたようです。」
数日後、国王の執務室に呼ばれたエルシーとハミル
国王の側近が孤児院の調査報告書を読み上げる。
8歳のエルシーには難しい言葉が並んでいたが、ハミルが分かるようにちゃんと教えていた。
「国内でも問題になっていたことだな。…孤児院か。」
身寄りのない子どもはそういうことに利用するには都合が良いということ。
理解の範囲を超えているエルシーはよく分からなくなっていた。
ただ、願うことは、
「父上、あの孤児院はどうなるのですか?」
「…とりあえずは、王妃の管轄下にしよう。そしたらエルシーも協力できるだろう。」