惹かれたのは強く、眩しい子で。
「ね、ねだってなんてないっ!」
頬に手を当て、首を横に大きく振る。
それを見てエルシー様は得意気だ。
「代わりに一緒に寝て?ミアがいるとすげー寝れそう。」
さっき本当に寝そうだったからさ、と私の腕を掴んで枕元へと促す。
「ダメです!私、自分のお部屋で寝たいです!」
「俺がミアと寝たいんだけど。主人の言う事聞けない?」
「私の主人はリラ様ですから。」
ふんっと横を向いて見せ、横目でエルシー様を見ていると、グイッと私を引き寄せた。
「ミアがいると安心する。だから、側にいて。」
まっすぐ目を向けられ言われたその言葉に、無意識で頷いていた。
同じベッドに入り、エルシー様に抱きしめられながら眠りにつくことになった私
すぐに寝息をたて始めたのが聞こえ、無理矢理閉じていた目を開けると、綺麗な顔が目の前に。
「……エル、」
4つ下には見えないエル
若干16歳にして王としての資質は十分ある。
今日の視察の時も、あちこちの店から親しげに声をかけられていた。
さっき膝枕してた時は甘えたな感じが見えて嬉しかったな…。
「無理しないでね…。たまには息抜きも必要だよ。」
エルが良く眠れるように起きないように頭を撫でながら、私もいつの間にか落ちていた。
「ありがと、ミア」