惹かれたのは強く、眩しい子で。
翌日の朝
深く帽子を被ったリラ様とエルシー様、街に溶け込む服を着た私とノイで買い物に出た。
リラ様が目を輝かせて欲しいものを見ているのを隣で一緒に相槌をしながら楽しむ。
しっかりお金を持ってきた私はノイと一緒に買う予定のユーゴたちのを見て回る。
リラ様と手を繋いで「あれすごいです!」とか「可愛い!」を連呼している。
「ミア見て!綺麗!」
リラ様に手を引かれ着いたのは、昨日見たガラスのお店だった。
「お、昨日の姉ちゃん。良く来たね。」
「こんにちは。」
にこやかな店主さん
目をキラキラさせてるリラ様を見て嬉しそうに商品の説明を始めた。
キラキラと輝くガラスは本当に綺麗で、中でもアクセサリーに惹かれる私
20になったものの、着飾ることに疎い。
でもやっぱりアクセサリーに惹かれてる私は、女の子なんだなと感じる。
ひとつひとつ見ていくが、真っ先に目に入るのは値段で。
声に出さないものの、高いっ!と何度も思ってしまう。
ユーゴたちにお土産を買うため、高価な物は買えない…。
他に何かないかと見ていると小さな花瓶に目が止まった。
手にとってみると薄い水色の花瓶で手のひらに収まる大きさだった。
きっと一輪挿しだ。
可愛らしい花瓶で値段もアクセサリーほどではなかった。
「これください!」
「おお、姉ちゃん良いね。それうちのが一目惚れして買ったんだよ。」
「奥さんですか?」
「そうよ。これの良さが分かる人は私と一緒で良い人だ!って自慢気に言ってたさ。」
「…私、買って良いんでしょうか。」