惹かれたのは強く、眩しい子で。




「もちろんだよ。一目惚れした物買ってくれるのは嬉しいものよ。それに、優しい姉ちゃんが買って行ったって言ったら喜ぶだろうから、買って行ってくれ。」



店主の奥さんの思いを知って、なおさら大事にしようと割れないようにそっと鞄にしまった。







「皆様、そろそろお時間です。」



ひと通り回り終え、その時買ったパンをベンチに座って食べているとハミルさんが呼びに来た。


「楽しかった!見てハミル!お兄様に買ってもらった!」


「ヘアピンですか。可愛らしいですね。きっとお似合いになります。」



リラ様の元気いっぱいの声を聞きながら、リラ様の買った物を手について行く。




「ミア、これ俺も食いたいんだけど。」

「余るんじゃない?私も食べたい。」


両手にたくさんの袋をぶら下げたノイ
城にいる孤児院出身の子用にお菓子を買ったは良いけど、どれも美味しそうでノイと2人でたくさん買ってしまった。


絶対に余るから、ノイに全部食べられないよう見てないと…。





< 78 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop