囚われて、落ちていく
過保護
「え?そうなの?」
「ごめんね、つむちゃん。
急ぎの仕事なんだ」
「わかった!じゃあ…ご飯をおにぎりにするから、持っていって!」
ジャケットを羽織ながら、都麦から小さな袋を受けとる。
「ありがと!じゃあ…行ってくるね!」
軽くキスをして、玄関に向かう刹那。
都麦も後を追う。
「行ってらっしゃい!刹那さん、気をつけてね!」
ドアを開けようとして、一度振り向いた刹那。
「あ、今日の予定聞く時間ないから、僕が出たらメールちょうだい!」
「え?あ、うん…
あの…それ、毎日報告しなきゃダメ?」
「うん。毎日して?心配なんだ…」
「過保護だよ、刹那さん」
「そうだね。でも不安だから、お願い!」
「わかった。刹那さんが言うなら、できる限りのことはするよ!」
「ありがと。よろしくね!」
再度キスをして、今度こそ出ていった刹那だった。
刹那が毎日予定を聞くのには、理由がある。
刹那には、敵が多い。刹那の妻ともなると、当然狙われやすい。
刹那の本性は、冷酷で残忍。
裏の魔王。
なので都麦に手を出す人間はこの世にいないが、万が一ということがある。
もし都麦に害が及びそうな時は、害が及ぶ前に排除しなければならない。その為にも、いつどこにいるか把握する必要があるのだ。
そしてもう一つは、都麦の全てを把握したいという思いがあるからだ。
都麦と出逢い、恋に落ちて、刹那は初めて本気で人を愛することを知った。
都麦が愛しくて堪らない。
独り占めしたい。
誰にも見せたくない。
出来ることなら、このままこのマンションに閉じ込めて誰の目にも触れさせたくない。
だから過保護と言われようと、刹那は都麦を管理しようとしていた。
そしてこれはまだ序ノ口だ。
これから刹那は、日に日に狂っていく。
でもまだ、刹那自身も知るよしもない。
「ごめんね、つむちゃん。
急ぎの仕事なんだ」
「わかった!じゃあ…ご飯をおにぎりにするから、持っていって!」
ジャケットを羽織ながら、都麦から小さな袋を受けとる。
「ありがと!じゃあ…行ってくるね!」
軽くキスをして、玄関に向かう刹那。
都麦も後を追う。
「行ってらっしゃい!刹那さん、気をつけてね!」
ドアを開けようとして、一度振り向いた刹那。
「あ、今日の予定聞く時間ないから、僕が出たらメールちょうだい!」
「え?あ、うん…
あの…それ、毎日報告しなきゃダメ?」
「うん。毎日して?心配なんだ…」
「過保護だよ、刹那さん」
「そうだね。でも不安だから、お願い!」
「わかった。刹那さんが言うなら、できる限りのことはするよ!」
「ありがと。よろしくね!」
再度キスをして、今度こそ出ていった刹那だった。
刹那が毎日予定を聞くのには、理由がある。
刹那には、敵が多い。刹那の妻ともなると、当然狙われやすい。
刹那の本性は、冷酷で残忍。
裏の魔王。
なので都麦に手を出す人間はこの世にいないが、万が一ということがある。
もし都麦に害が及びそうな時は、害が及ぶ前に排除しなければならない。その為にも、いつどこにいるか把握する必要があるのだ。
そしてもう一つは、都麦の全てを把握したいという思いがあるからだ。
都麦と出逢い、恋に落ちて、刹那は初めて本気で人を愛することを知った。
都麦が愛しくて堪らない。
独り占めしたい。
誰にも見せたくない。
出来ることなら、このままこのマンションに閉じ込めて誰の目にも触れさせたくない。
だから過保護と言われようと、刹那は都麦を管理しようとしていた。
そしてこれはまだ序ノ口だ。
これから刹那は、日に日に狂っていく。
でもまだ、刹那自身も知るよしもない。