【短編】貴方だけを愛しています
「たっちゃん、ありがとう」
「今日からは、俺だけの唯来だ」
「私はずっと、たっちゃんだけが好き」
「おい、イチャイチャしてる場合じゃねぇよ!」
「……してないよ」
「何だよ」
「橘が、新メニュー開発したってよ!」
「「行こう」」
「当たり前だろ!」
やや開き直りでもあるが、恥ずかしくを隠して素直な気持ちをちゃんと伝える。
私の頬へ触れたたっちゃんの手。
その手を握ろうとすると、お兄様が通話を切りながら声を掛けて来た。
橘暖士ータチバナアツシーさんは、将也お兄様と幼稚舎から高等部までの同級生。
大病院の子息に生まれながら、男3兄弟の末っ子の彼は、医者になる事を急に辞めて、まさかの飲食店経営者の道を選んだ。
その手腕は時代に合ってたのか、開業から8年。
今では3店舗を持つほどで、お肉の創作料理を出す居酒屋の【タチバナ】と、串物メインの居酒屋【タチバナ2号店】。
そして、焼肉店【暖欒(だんらん)】は、売上が年々伸び、予約も取りづらい人気店へと成長。
私たちでも簡単に行ける事はない。
試食でも行きたいのは、お兄様だけではない。
コース料理をチマチマ食べたところで、お腹もあまり満たされないし。
「今日からは、俺だけの唯来だ」
「私はずっと、たっちゃんだけが好き」
「おい、イチャイチャしてる場合じゃねぇよ!」
「……してないよ」
「何だよ」
「橘が、新メニュー開発したってよ!」
「「行こう」」
「当たり前だろ!」
やや開き直りでもあるが、恥ずかしくを隠して素直な気持ちをちゃんと伝える。
私の頬へ触れたたっちゃんの手。
その手を握ろうとすると、お兄様が通話を切りながら声を掛けて来た。
橘暖士ータチバナアツシーさんは、将也お兄様と幼稚舎から高等部までの同級生。
大病院の子息に生まれながら、男3兄弟の末っ子の彼は、医者になる事を急に辞めて、まさかの飲食店経営者の道を選んだ。
その手腕は時代に合ってたのか、開業から8年。
今では3店舗を持つほどで、お肉の創作料理を出す居酒屋の【タチバナ】と、串物メインの居酒屋【タチバナ2号店】。
そして、焼肉店【暖欒(だんらん)】は、売上が年々伸び、予約も取りづらい人気店へと成長。
私たちでも簡単に行ける事はない。
試食でも行きたいのは、お兄様だけではない。
コース料理をチマチマ食べたところで、お腹もあまり満たされないし。