君と恋を始めました
唯斗は私の初カレだった。ずっと好きだったって唯斗から告白されて付き合うようになったんだ。次第に私も唯斗の良さが分かるようになって…
大好きになってたんだ……


「はあー。」

「お前のことちゃんと好きだったぜ。だけどな、重すぎたら冷めるんだよ」


こんな唯斗は私は知らない。怖い。昨日まで好きだって言ってくれたあの唯斗はどこ?
あれも嘘だったの…?



「でも…」


「とにかく、別れよ。もう飽きたってか冷めた」



そう言って教室を出ていった。



私の気持ちなんてお構いなしだ。いつの間にか私はただ1人、教室に残されていた。


あれ…なんでだろう。こんな酷いこと言われたのに…涙が止まらない。怒りとかじゃなくて、涙が止まらないの…


こんな辛い別れ方をした教室には居たくなかった。私はすぐに教室を飛び出して屋上へ向かった。そしてワンワンと泣き続けた。


西木 菜々(にしき なな)16歳。

大好きな人。初めての彼氏に重いと振られました。
< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop