君と恋を始めました
どのくらい泣いていたんだろう。いつの間にか日が沈んで来ていた。


はあ。このまま泣き続けるのも辛い。家に帰って甘いスイーツでも食べよう。そう思って屋上を出ようとしたその時……


「もう泣かないで平気?」


ーービクッ


泣きじゃくったままの顔で声のする方へ振り向いた。


「ごめん。君が来てから出ていこうとは思ったんだけど…」


あ、私があまりにも泣きすぎて出ていきずらかったんだ。申し訳ない…


「お見苦しいところを…すみません」


謝った後に相手の顔を初めて見た。


「え…」


一瞬思考が停止した。
綺麗でツヤのある黒髪がセンター分けをされていて…奥二重で目が大きく、うっすら茶色い綺麗な目の綺麗な顔が見える。


こんな綺麗な顔の人…初めて見た……


「ん?どした?なんか顔に着いてる…?」


そう言って顔をペチペチ触っているこのイケメンさん。
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