トライアングル的極上恋愛〜優しい沼に嵌ってもいいですか?〜
さくらはまた目を潤ませている。
俺は、何か傷つけるような事を言ったのだろうか。
泣いたり、怒ったり、笑ったり、さくらは本当に忙しい。
「で、でも、明日は…」
俺はいい加減うんざりする。
「専務命令だ。もう何度も言わせないでくれよ」
さくらは黙ったまま、下を俯いている。
俺も頑固だけど、さくらも相当な頑固者なのかもしれない。
「せ、専務…
午前だけの休みじゃダメですか…?」
忙しくて忘れていたはずの頭痛がまだ疼き始める。
普通なら有無も言わさない命令で終わるのだけれど、さくらに関してはいちいち反応して考慮してしまう。
でも、俺だって、振り回されてばかりはいられない。
「じゃ、午前の休みにする代わりに、今から俺の夕飯に付き合う事。
OK?」