トライアングル的極上恋愛〜優しい沼に嵌ってもいいですか?〜


きっと、さくらは口を尖らせているはず。
俺を睨むその瞳に合う口のパーツは尖っているはずだ。
しばらくの間、何かを考えているさくらは、何か閃いたように俺を見つめた。
ちょっと嫌な予感…

「専務、それじゃ… あの、その…」

「何? 言ってみて」

さくらは嬉しそうな顔をしている。

「あの、唱馬さんも食事に誘っていいですか?
それしかないですよね?
どちらの約束も破らないでいいのは」

絶句しかない。
この期に及んで、セックス相手の唱馬まで相手にするのか?
だけど、反論する気力もない。
さくらのホッとした笑顔は誰よりも可愛かった。

さくらの思い通りに、俺は唱馬とさくらと食事をする事になった。
連絡を交わすためにさくらのスマホの情報を教えてもらう。
それで、今回は良しとするしかない。
唱馬とのおままごと恋愛は、今日限りで終わりにさせる。
どういう手段を使っても…


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