トライアングル的極上恋愛〜優しい沼に嵌ってもいいですか?〜


さくらの顔には相変わらず大きなマスクがくっ付いている。
紫外線を避けるために天気のいい日は外せないらしいけど…

でも、さくらの見開いた大きな目だけで、訳の分からない驚きがよく分かった。
俺はドライブスルーのできるカフェを見つけ、そこに車を入れる。

「何がいい?」

「ホットのモカをお願いします」

「了解」

俺は自分用のブレンドコーヒーとモカを頼む。
そして、助手席に座るさくらに目をやると、マミーの続きが聞きたくてウズウズしているのがよく分かった。

「コーヒーを飲むためには、どこか日陰の場所に車を停めた方がいいな」

さくらは朝日が燦々と差し込む方角を見て、肩をすくめた。
俺はコーヒーを受け取ると、そのカフェにある駐車場の太陽とは逆の方向のスペースに車を停めた。

「せ、専務、マミーって、お母さんですか?」

さくらはコーヒーを受け取ると、すぐにそう聞いてきた。
俺はそんなさくらを横目で見てクスッと笑いながら、まずはコーヒーを堪能する。


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