トライアングル的極上恋愛〜優しい沼に嵌ってもいいですか?〜


さくらは他人事のように驚いている。
俺の中で何かが弾けたのが分かった。
これ以上のギャップはない。
恋に臆病で恋愛もした事がないと思える純粋な女の子が、首元にはっきりとキスマークをつけている。

「そういう行為がなければ、だけど」

俺はどんどんさくらを追い詰める。
というか、追い詰めなくてもあっさり本当の事を話してしまうのは分かっているけれど、追い詰めなきゃ気持ちが収まらない。
その天使のような顔でキスマークだと??

「そういう行為って…?」

「そういう行為だよ」

さくらは首まで真っ赤になっている。
そして、小さく深呼吸すると、しっかりと俺の顔を見た。

「…はい、セックスしました」

いや、いや、セックスって…
この衝撃は、俺の足元にでっかい隕石が落ちたみたいに強烈だった。
俺は、確実に飛ばされた。
いや、飛ばされたというより堕とされた。
地獄の底に。


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