小さな願いのセレナーデ
「晶葉は横になってて、何すればいい?」
「いいよ、何もしなくて……」
「ゼリー!ゼリー!」
遠慮という言葉を知らない碧維は、おやつの入った戸棚の前で泣き叫ぶ。多分お腹も空いているのだろう。
「ごめんね、ご飯作るから…」
「ゼイィィーー!!」
ギャーギャー泣く碧維に耐えきれず、テレビのリモコンを押す。
録画画面に切り替えると、碧維はテレビに走っていった。
「あっ、パウポリー♪」
もう碧維はご機嫌になってテレビを見ている。
再生されてるのは碧維の好きなアニメ、パウポリスという子犬達が、働くクルマに乗って街のトラブルを解決するアニメ。ご機嫌でオープニングを拙い滑舌で口ずさんで、キャラクターのクルマも引っ張り出してきて見入っている。
「お腹空いてるみたいだけど、何するの?」
「レトルトのカレーがあるから……」
「あぁ、これね」
小さな冷蔵庫の上のケースには、ぎっしりと『一歳からのカレー』などのレトルト用品が置いてある。
「準備するから…」
「晶葉はいいから」
彼に背中を押されてリビングの隅、クッションが敷いてある場所まで連れてこられる。
「寝てて。俺が見るから」
そして彼は台所に立ち、流しに置かれてある子供用の小さな茶碗を手にした。
「いいよ、何もしなくて……」
「ゼリー!ゼリー!」
遠慮という言葉を知らない碧維は、おやつの入った戸棚の前で泣き叫ぶ。多分お腹も空いているのだろう。
「ごめんね、ご飯作るから…」
「ゼイィィーー!!」
ギャーギャー泣く碧維に耐えきれず、テレビのリモコンを押す。
録画画面に切り替えると、碧維はテレビに走っていった。
「あっ、パウポリー♪」
もう碧維はご機嫌になってテレビを見ている。
再生されてるのは碧維の好きなアニメ、パウポリスという子犬達が、働くクルマに乗って街のトラブルを解決するアニメ。ご機嫌でオープニングを拙い滑舌で口ずさんで、キャラクターのクルマも引っ張り出してきて見入っている。
「お腹空いてるみたいだけど、何するの?」
「レトルトのカレーがあるから……」
「あぁ、これね」
小さな冷蔵庫の上のケースには、ぎっしりと『一歳からのカレー』などのレトルト用品が置いてある。
「準備するから…」
「晶葉はいいから」
彼に背中を押されてリビングの隅、クッションが敷いてある場所まで連れてこられる。
「寝てて。俺が見るから」
そして彼は台所に立ち、流しに置かれてある子供用の小さな茶碗を手にした。