No rain,No rainbow
「…あのぅ、そろそろよろしいですかね?おふたりさん?」

橘さんの声に、はっと我に返って急いで離れた。

「や、別にオレは全然構わないんだけど、キスしちゃいそうな雰囲気だったんで、さすがに部外者のオレのいないとこのほうがいいんじゃないかと…」

いやぁ、ほんっとに羨ましい限りで。

眉の横を掻きながら言う、橘さん。

「…い、いやいやいやいや!さすがにひと前で、そんなことまで晒したりは…」

ねっ?律さん?

言いながら、隣の律さんを仰ぎ見た。

「…え…っ…?う、うん?そりゃあ、そこまでは、ね…」

しどろもどろになる律さん。






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