No rain,No rainbow
「ーー…あ、すみません。あまりにあなたが、キレイだったので」

構えていたカメラから目線を上げて言ったのだ。その人は。

「……ーーは?!」

驚愕…と言うか、驚きの声を発した私に。

「あ、良かったら見ます?ほら、すっげぇキレイ」

言いながら、私にカメラの画面を向けてみせた。

「ね?ほら!滅茶苦茶キレイでしょう?」

そこには大口を開けて、いちごサンドにかぶりつく私の姿…

「いやー、久しぶりにこんなにキレイな人撮りましたよ!!」

興奮した口調で、カメラの画面をスクロールする、見知らぬ男…


< 8 / 551 >

この作品をシェア

pagetop