No rain,No rainbow

「じゃあ、行きましょうか」

律さんに促されて、歩き出す。

体痛いでしょう?タクシー停めますね。

手を挙げかけた律さんに、

「あのっ!付き合ってもらいたいところがあってっ!」

早口で告げると、

「もちろん、どこでも付き合いますよ?」

また、優しく微笑んでくれた。

夜中の0時過ぎ、並んで歩く街灯の下は、おだやかな色で満ちている。


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