愛しの君がもうすぐここにやってくる。
雀躍の話によると、
彼、安倍時親はどうやら安倍晴明の孫にあたるひとで、清明同様、陰陽師を職業としてやっているらしい。
安倍晴明って名前は日本史で出てきて知っているけど。
でもそんな程度で、その孫だって言われてもなんだかピンとこない。
私がここにいるってこと自体がいまだによくわかってないのだから。
ようやく夢ではないかもしれないと、現実なんだろうかと思い始めたところなんだから。
で、彼はいつも星や空と占術で世の中の異常を予測してお上へ報告をしたり、
世の中の異常な出来事の解決のため鬼や妖退治をする、
と思えば天気予報みたいなことやったり、暦を作ったり。
…って感じの仕事をしている、らしい。
自慢げに話す雀躍にふんふんと話を聞きながら、昨夜の彼の姿を思い浮かべる。
昨日の月の光のようにしんと冷たそうなひと。
きっと私のことなんて本当に生きてようが死んでようがどっちでもよかったんじゃないのって感じだった。
でもその中にちょこっと、端っこというか隅っこというか、温かいなにかを感じたのも事実。
彼に対する自分の中にある気持ちがわからない。
不思議で非現実的な事を生業にしているから余計に安倍時親というひとがわからなくなっているのだろうか。
彼、安倍時親はどうやら安倍晴明の孫にあたるひとで、清明同様、陰陽師を職業としてやっているらしい。
安倍晴明って名前は日本史で出てきて知っているけど。
でもそんな程度で、その孫だって言われてもなんだかピンとこない。
私がここにいるってこと自体がいまだによくわかってないのだから。
ようやく夢ではないかもしれないと、現実なんだろうかと思い始めたところなんだから。
で、彼はいつも星や空と占術で世の中の異常を予測してお上へ報告をしたり、
世の中の異常な出来事の解決のため鬼や妖退治をする、
と思えば天気予報みたいなことやったり、暦を作ったり。
…って感じの仕事をしている、らしい。
自慢げに話す雀躍にふんふんと話を聞きながら、昨夜の彼の姿を思い浮かべる。
昨日の月の光のようにしんと冷たそうなひと。
きっと私のことなんて本当に生きてようが死んでようがどっちでもよかったんじゃないのって感じだった。
でもその中にちょこっと、端っこというか隅っこというか、温かいなにかを感じたのも事実。
彼に対する自分の中にある気持ちがわからない。
不思議で非現実的な事を生業にしているから余計に安倍時親というひとがわからなくなっているのだろうか。