ウソツキハート
「気持ち、いい?」
またも耳元で囁くあらた。
せめてもの抵抗を。
嫌々をするように首を横に振ってみる。
と……。
「―!…あ…っ、や…」
あたしの耳穴に差し込まれたあらたの舌。
脳内に直接響く、粘着質な音に、あたしの理性は壊されてゆく。
「気持ちいい?」
もう一度囁かれた声に、為すすべもなくただ、頷いた。
「じゃあさっきのは、帳消しだな?」
頭上から降る声に、さっきの?疑問に思いつつ、ゆっくり目を開けた。
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