ウソツキハート
「捕まえた。」
いつもの意地悪な視線をあたしに向けて。
「してやろうか?キス。」
あたしの耳に口を寄せて囁いた。
急上昇する体温と、恥ずかしさ。
思わず下を向けば。
「何、恥ずかしがってんだよ。部屋じゃもっとはしたないくせに。」
くすくす。そんなあらたの笑い声がまた、あたしに羞恥心を与える。
「もう!バカあらた!!」
強い力で手を振り払う。
そんなあたしを意地悪な笑顔で眺める。
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