ウソツキハート



あたしを抱いた後あらたは、当たり前のようにあたしの冷蔵庫を開けて、ミネラルウォーターのペットボトルを取り出した。



あたしは未だに気怠いカラダのまま、ベッドから起きあがれずにいる。



「どうした?疲れたか?」



ペットボトル片手にベッドへ戻ってきたあらたは、優しくあたしの髪に触れる。



こういうときだけ優しいなんて、ズルい。



あたしは、あらたの『道具』なのに。



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