一途なハイスペック御曹司はお姫さまに夢中。
次に目が覚めた時には、カーテンの隙間から朝の光が差し込んだ時だった。
眩しくて目を開けると、テーブルの上で突っ伏して寝ていたことに気づく。
うっ、変なとこで寝たら体が痛い……
重い足取りで洗面所に向かい、鏡を見ると自分の顔に悲鳴をあげそうになった。
「うわぁ……顔パンパンだし隈が酷い。メイクも落とさずに寝たのは、さすがに女子として終わってる!」
慌ててホットタオルを顔や目元に当てた後、クレンジングをして応急処置をした。
仕上げにシートマスクを付けてお手入れ完了。
ご飯も食べずお風呂にも入らず、そのまま寝ちゃったんだ!サイアク!
しかも、鞄も起きっぱなしで飲んだお酒の缶もそのまま放置してある。
こんなズボラな性格だったら振られて当然か、あはは。
また落ち込みかけたのを思い直し、奮い立たせる。
いやいや、弱気になったらダメだ!
いつまでもくよくよしたって現実は変わらないよ、私。
もう気が済むまでたくさん泣いたんだから、次に進もう!
今日が休みでほんとに良かった。こんな状態で仕事なんてできないからね。
ささっとシャワーを浴びて着替え、散らかってるモノを片付けたらぐうう~〜っとお腹が大きく鳴った。