一途なハイスペック御曹司はお姫さまに夢中。
そこで話が終わると思いきや、そのままマサくんがカノジョの良さをデレデレしながら語り出した。
「ミサキちゃんって小柄でふわふわしてて、すげーかわいいんだよ!癒されるっていうか!」
「も、もうっ!恥ずかしいよーっ!私も優くんの明るくて話しやすいところが大好きだよ♡」
「マジで?すげー嬉しい!」
完全にふたりの世界に入ってて、私は邪魔者。
えっ、それってイヤミ?
今のって、私じゃまったく癒されなかったって言ってるようなものでしょ?
いや、それはとりあえず置いといて!
私はなにを見せつけられてるの!?
たった今別れたばかりの元カレが、新しい彼女とイチャついてるとことか見たくないんだよ。
切実に帰りたいけど、私は寛容な“オトナ”でありたいから気が済むまで惚気話を聞いてあげることにした。