一途なハイスペック御曹司はお姫さまに夢中。
マサくんの話をサラッと聞き流して、ミサキちゃんをじっと観察してみる。
小柄で守ってあげたくなるような、ふわふわした雰囲気の女子。
いかにも彼が好きそうなタイプだなと思う。
一方私といえば、170もある無駄に高い身長に髪をひとつにまとめて、ナチュラルメイクが基本。
私服はカジュアル系を着ることが多く、フリルやリボン等のかわいい系は似合わない。
でも、代わりに料理は得意でたまに休みになったらマサくんに手料理を振舞っていたんだよ。
どれも美味しいと言って完食くれて、喜んだのをはっきりと覚えてる。
デートの時には時間掛けてオシャレして、似合ってるって言ってくれた。
一応恋人らしいことはしてたつもり。
でも、マサくんが選んだのは私じゃなくて小さくて可愛い子。
私がどんなに仕事が忙しくても、頑張れたのはマサくんがいてくれたから。
長く付き合ってるから、いずれ結婚するかもって密かに考えたりもしたけど向こうは違ったみたい。