政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
私が思っている以上に私は楓君に大切にされている。夫婦として向き合ってくれている。伸ばした手をそっと握られた。
「じゃあ、待ってる」
「う、うん…」
「そういえば、来月連休取れるから。どこか行こう」
「本当に?」
「うん。行きたいところあれば考えておいて」
そう言うと楓君はすっと体勢を変えてベッドから出る。どこへ行くのだろうと目で彼の背中を追っていくとベッドルームに置かれた冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出す。ペットボトルの蓋を開けてそれを飲み干すと息を吐いて再度ベッドに戻ってきた。
「喉乾いたの?」
「あ、いや…落ち着かせてた」
「ん?」
「まぁ日和にはわかんなくていいんだけど…距離でも我慢するの、大変なんだよ」
「…あ、そうなんだ」
ぽっと熱を持つ顔を隠すように目を伏せた。
布団を口元まで被せる。
“我慢をするのが大変”といっていたからもう少し離れた方がいいかと思った。それなのに私に近づく彼に小さな声を漏らしていた。
「楓君、大丈夫…なの?」
私の体はすっぽり彼の胸の中に埋まっていた。目を瞬きながら声を出すが緊張で若干震えている。
「大丈夫、水飲んだから」
「そうなんだ…」
「でも、この状況でキスは無理。絶対に我慢できない」
「…」
ストレートな物言いに頭頂部まで血流が巡るのを感じながらも彼の胸にコツンと額をくっつけた。
「じゃあ、待ってる」
「う、うん…」
「そういえば、来月連休取れるから。どこか行こう」
「本当に?」
「うん。行きたいところあれば考えておいて」
そう言うと楓君はすっと体勢を変えてベッドから出る。どこへ行くのだろうと目で彼の背中を追っていくとベッドルームに置かれた冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出す。ペットボトルの蓋を開けてそれを飲み干すと息を吐いて再度ベッドに戻ってきた。
「喉乾いたの?」
「あ、いや…落ち着かせてた」
「ん?」
「まぁ日和にはわかんなくていいんだけど…距離でも我慢するの、大変なんだよ」
「…あ、そうなんだ」
ぽっと熱を持つ顔を隠すように目を伏せた。
布団を口元まで被せる。
“我慢をするのが大変”といっていたからもう少し離れた方がいいかと思った。それなのに私に近づく彼に小さな声を漏らしていた。
「楓君、大丈夫…なの?」
私の体はすっぽり彼の胸の中に埋まっていた。目を瞬きながら声を出すが緊張で若干震えている。
「大丈夫、水飲んだから」
「そうなんだ…」
「でも、この状況でキスは無理。絶対に我慢できない」
「…」
ストレートな物言いに頭頂部まで血流が巡るのを感じながらも彼の胸にコツンと額をくっつけた。