政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】

「準備ねぇ、じゃあとりあえず必要なもの送ってあげるよ」
「送る?どういうこと?」
「日和はどうせネット使えないないだろうし。ていうかネット通販とか使用したことある?」
「あるよ!失礼だな!」
「あるんだ」

 豪快な笑いが受話器口から聞こえてくる。それにつられて私も笑った。

「ていうかさ、日和たちは子供の話しないの?」
「…してないよ!だって…結婚したばかりだし」
「じゃあ、旅行の日は避妊するってことだよね?」
「…あ、多分」
「そういうのも話し合っておいたら?旦那は子供欲しいっていうかもよ」
「そうだよね」

―子供

 それは結婚したからには付きまとう言葉。
好きな人との子供は欲しい。でも黙っていてできるわけがないことは理解している。

 性行為をしなければ出来ないこともあり私の頭の中に子供の二文字はなかった。

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