政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
日和に想いを伝えてから数日、明日はクリスマスイブだ。
日和の誕生日はホテルでディナーをしたからイブは彼女の希望で家で過ごすことになった。
俺はケーキなどの甘いものは好きではないが日和が好きだから美味しいと評判のところでショートケーキを予約した。
それから料理は日和が作ってくれるようで今から楽しみだった。
また、日和の希望で彼女の身長ほどあるクリスマスツリーを購入しギリギリにはなってしまったが一緒に飾り付けをしていた。
「わぁ、楽しみだなぁ」
「そうだね」
愛くるしい目が飾りつけの完了したツリーを見つめていた。
「そうだ、日和」
「ん?」
立ち上がり様々な装飾がされたクリスマスツリーを見ながら言った。
日和も立ち上がり、俺を見上げる。
「彼氏とクリスマス過ごしたことってないんでしょ?」
「うん…だって楓君が初めてだったから」
俺は頬を赤らめる日和を見下ろしながら口角を上げた。
キョトンとした様子で首を傾げるその仕草は小動物のようだ。