政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
「いいの!とにかく!キスは夫婦だし…私も楓君と仲良くなりたいから。ダメかな?」
「俺はずっと日和とキスしたかったから」
「…え、」
「喜んでその提案受けます」
ニヤリ、妖しく笑えば日和は更に顔を赤くした。
可愛すぎて、触れたい欲求を何とか抑えるがいつそれが制御不能になるのか俺自身もわからない。
「じゃあ、俺からも提案していい?」
「提案?」
「もう敬語使わなくなってきて、触れ合う機会無くなってきたじゃん。だから、金曜日と土曜日は一緒に寝るっていうのはどう?」
「…一緒に?!それは、無理だよ!だって…」
「日和と仲良くなるために必要だと思うんだけど?」
「…そう、だよね」
「じゃあ、決定」
当惑しながらも、納得した日和は恥ずかしくなったのか「朝食の準備するね」と俺のベッドからそそくさと抜け出し部屋を出ていく。
週末だけ一緒に寝ることになったが、自ら提案しておいて若干後悔していた。
「…我慢、出来るか?」
自問自答を繰り返すが、それはわからないままだ。