政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
海原さんは、私の目や鼻の形を元に、こういうふうにメイクした方がいいとアドバイスまでくれる。
とてもいい人で一時間があっという間に過ぎた。
軽く巻かれた髪はハーフアップでセットされ、上品なメイクは決して濃くはないのに目鼻立ちをしっかりと際立出せていた。
「すっごい綺麗!素敵!さっすが海原さん~」
「でしょ?これでパーティも大丈夫だね」
「ありがとうございます!」
海原さんにお礼を言って、私たちは店を出た。メイクをすると自然に背筋が伸びるし、自信が出る。
普段からしっかりメイクしようかなと思っていると舞衣子が背中をポン、と押した。
「いってらっしゃい!あとで今日のこと詳しく聞かせてよね」
「もちろん。舞衣子も体冷やすといけないから、タクシーで帰るんだよ」
「わかってるよ!そんじゃ」
舞衣子に手を振って彼女が帰った後、私もタクシーを拾って会場へ向かった。今回の会場は、西園寺グループの経営している高級ホテルで行われる。
「到着しました」
タクシーの運転手の声に顔を上げ、お金を払うと緊張した面持ちで車から降りた。冷たい風が吹き、日中でも寒さが強くなってきたと感じた。
緊張も相俟って体が震えそうになるのをぐっと抑える。
大丈夫、今日は楓君の妻として頑張ろう。
とてもいい人で一時間があっという間に過ぎた。
軽く巻かれた髪はハーフアップでセットされ、上品なメイクは決して濃くはないのに目鼻立ちをしっかりと際立出せていた。
「すっごい綺麗!素敵!さっすが海原さん~」
「でしょ?これでパーティも大丈夫だね」
「ありがとうございます!」
海原さんにお礼を言って、私たちは店を出た。メイクをすると自然に背筋が伸びるし、自信が出る。
普段からしっかりメイクしようかなと思っていると舞衣子が背中をポン、と押した。
「いってらっしゃい!あとで今日のこと詳しく聞かせてよね」
「もちろん。舞衣子も体冷やすといけないから、タクシーで帰るんだよ」
「わかってるよ!そんじゃ」
舞衣子に手を振って彼女が帰った後、私もタクシーを拾って会場へ向かった。今回の会場は、西園寺グループの経営している高級ホテルで行われる。
「到着しました」
タクシーの運転手の声に顔を上げ、お金を払うと緊張した面持ちで車から降りた。冷たい風が吹き、日中でも寒さが強くなってきたと感じた。
緊張も相俟って体が震えそうになるのをぐっと抑える。
大丈夫、今日は楓君の妻として頑張ろう。