婚約破棄をお願いしたら、年下御曹司様の溺愛から逃げられません!
私が彼に会ったのは私が大学生の時だった。
「夏帆、お前の婚約者だよ」
父が連れてきたのは有名な付属中学部の制服を着た豊浜圭吾だった。私は、ずっと婚約に憧れていて……ついに婚約者ができるんだと思ったからすごく嬉しかった。
ドキドキして行ったのに、まだ幼い子どもだった彼にガッカリしてしまった。
「豊浜圭吾くん、お父さんの親友の息子だ」
「夏帆さん、よろしくお願いします」
そんなこと言われても困るよ。私は、大人の色気が漂う年上のかっこいい包容力がある人がいいなって思ってたのに。