婚約破棄をお願いしたら、年下御曹司様の溺愛から逃げられません!
看病



「え? 1ヶ月? 婚約破棄するんじゃなかったの?」

「……うん、そうなんだよ。そのはずだったの……」


 彼からの『覚悟して』発言を聞いて一週間。月イチだった連絡もほぼ毎日になり、会いに来るのも二日に一回。


「でも、学校は? まだ卒業してないでしょ?」

「自由登校だから行かなくてもいいんだって」


 今は、ミルと駅前のカフェでランチをしていて婚約破棄の失敗したことについて報告中だ。

 彼こと――豊浜圭吾から逃げようと思ってはいたんだが、会うたびに子犬のような目で見つめられたら逃げることができなかった。


「少しは好意出てきたんじゃない?」

「好意はないけど……」

「ないけど?」

「なんか可愛い」

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