婚約破棄をお願いしたら、年下御曹司様の溺愛から逃げられません!
「圭吾、今からタクシー呼ぶから」
「……申し訳ないです、そんな」
「は? 病人が何を言ってんの! そんなん言うんだったら私もう会わないからね!」
またもや強い口調で言ってしまったが、私はスマホでタクシーを呼ぶ。するとすぐにタクシーはやってきて敬語と一緒に乗り込む。
「圭吾、マンションはどこ?」
「……ルミエール、です」
「了解」
私はタクシーの運転手に行き先をルミエールと言い、途中で薬局に寄ってもらい冷えピタやマスク体温計に薬を購入してマンションに到着した。
「すみません、ありがとうございました」
「……いえ、お気をつけて」