婚約破棄をお願いしたら、年下御曹司様の溺愛から逃げられません!
「あ、井本さん……?」
「うん。あのさ、この前はごめんなさい、ひどいこと言って」
「あ、あぁ。全然……そう思うのも当然だよね」
井本さん――あの時、私に対して『おばさん』だとか言ってきた子だった。
「豊浜くんと、幸せになってください」
「ありがと」
「私も絶対幸せになるから!」
前のように強く言うと「じゃあね!」と去っていった。
その後、圭吾が戻ってきて私たちは学校から出た。それから私は豊浜家に向かい圭吾のご両親へ挨拶しに行った。