婚約破棄をお願いしたら、年下御曹司様の溺愛から逃げられません!
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それから私は、圭吾のマンションへとお泊まりのために向かう。
「ちょっ……圭吾(けいご)っ」
玄関のドアが閉められた瞬間、圭吾に噛み付くような勢いで唇が私の唇に触れる。彼の手が私の頬に触れると角度を変えてキスが繰り返された。
「……んんっ……」
空気を吸うことができなくて、一瞬の隙に口を少し開く。すると、それを利用したのか圭吾の舌が私の口内に侵入してきた。
圭吾の舌が私の歯茎をなぞり、私の舌と絡める。玄関なのにピチャピチャと淫らな音が響いている。
近所の人に聞こえないだろうか……と恥ずかしい気持ちに一瞬なったが、すぐに濃厚なキスに意識が向く。