もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✩✩旭SIDE③


茜が会社に来てから
ひと月が過ぎた時
茜が、また会社にやってきて
「どういうつもり?」
と、顔を見るなり叫ぶ
回りからチラチラ見られるが

俺は、茜を無視して歩く
「旭が、そんな態度なら
私、出るとこにでるよ
奥さんと話しても良いし。」
と、言われて
振り向き茜を睨むと
一瞬だけ、茜が怯む
「引っ越し先を見つけたから
引っ越し費用と家賃を出して。」
と、言い封筒を渡すと逆の方向に
歩き始めた。

封筒の中を見ると
引っ越し先、引っ越し日時
引っ越し業者
契約書のコピーと茜の口座のコピー
が入っていた。

部屋は、2LDKだった。

くそっ!!
だが、紬に接触されても
困るから近くの公園から
連絡をする。

「やっと、連絡する気になった?」
「お前、本当に産むのか?
俺は、結婚しているんだぞ。」
「何を今更。
旭と寝た時から、
あなたが既婚者だと知ってるわよ。
産みますよ。
この年だし、また、できるか
わからないから。
離婚して私と一緒になるか
子供を認知して養育費を
払うか決めてね。
まあ、私としては、
旭とは、うまくやれそうだし
一緒に暮らしたいけど。」
と、言われて
慌てて電話を切った。

どうしたら⋅⋅⋅⋅⋅
どうしたら、良いんだ!!



旭が電話を切った後
茜が、うふふっと
一人で笑っていたなんて······

  旭は、知るよしもなかった。
< 14 / 103 >

この作品をシェア

pagetop