もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい
11章 事故
✧✧お通夜・葬儀
私と旭とお義母さんは
病院へ駆けつけた。
直ぐに救命の先生に呼ばれ
倒れそうになる私を旭は、
支えながら
「一緒に行く。」
と、言って付いて来てくれた。
両親は······
二人で買い物に出掛け
事故にあった·····らしい。
両親の車に
よそ見をしていた車が
突っ込んで来て
運転をしていた父は、
助手席の母をかばうように
ハンドルを切ったらしいが
避けきれなかった······らしい。
ぶつかってきた男性は
仕事帰りで····
昨夜から熱を出している
お子さんの事を
心配していたらしい
ひどくなっていないか
と、気にしている時に、
携帯が鳴り
そちらに気を取られてしまったと。
両親は、処置中に
二人とも息を引き取った。
何度も倒れそうになる私を
旭は、支えてくれた。
お義母さんと旭と
話し合いをしている時に
かかってきた電話は
警察から·······だった。
お義母さんは、お義父さんを
亡くしてからの手続きが
分かっていたから
手早くサポートをしてくれた。
事故の事は、
警察と保険会社に任せ
父の会社に連絡をしたり
母の友人や知人に連絡を
取ったり······
お通夜······
お葬式·····
結月は、ずっと手伝ってくれた。
健太さんも忙しい中
顔を出してくれて
「何でも言って。」
と、声をかけてくれた。
本当に二人には感謝しかない。
父も母も
人付き合いも良く
沢山の方々が
お通夜から葬儀まで
参列してくれた。
お通夜でも
葬儀の時も旭は、
ずっと、私に寄り添い
支えてくれた。
義母さんは、
参列して頂いたお客様への
対応を全て行ってくれた。
私は、ただ····ただ·······
言われた事を
何も考えずに行っているだけ
お通夜、葬儀が終わり
両親の遺骨は
両親の家へと連れて帰った。
alukは、しばらくお休みをする。
結月が、店には張り紙を
業者の方には、連絡をしてくれたらしい。
業者の方々も
両親の葬儀に参列してくれていた。
そちらは、結月が対応してくれた。
後の手続きが大変で
健太さんに聞きながら
手続きを進めていった。
両親は、お互いに一人っ子で
両親の両親達は、私が中学・高校の
時に亡くなっていた。
祖父母は、とても優しくて
私は、すごく可愛がってもらった。
両親の住んでいた家を
どうするかを一番悩んだが
旭が、
「紬の考えが決まるまで
そのままにしていたら。」
と、言ってくれて
そうする事にした。
すべての書類の記入も終わり
ほっとしていると
事故を起こした男性の家族の方が
両親の家に訊ねて来られて
私は、その方々を見た途端に
意識を無くしてしまった。