もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい
✮✮茜SIDE①
あの日から
旭とは連絡は取れていない。
電話はもちろん
メールも私が一方的に送るたけ。
返事が来る事はない。
私が、倒れて病院へ
運ばれても旭には
心配すらして貰えないんだ。
私の中では
怒りと寂しさと虚しさが
うごめいていた。
体調も落ち着いて退院をして
仕事にも復帰した。
出産したらしばらく休まないと
行けないから。
私は、体の事を
リーダーの和美さんに話して
手術の同意書を書いて貰った。
彼が海外にいると
言っているから
和美さんは、
「もちろん。」
と、言ってくれた。
安心して私は、出産をした。
産まれた子は、男の子で
葵 ( あおい )と、名付けた。
私に家族がいない事を
病院か考慮して
私が退院できるまで
葵も一緒に病院にいれるように
便宜をはかってくれた。
洗濯物は、和美さんが
病院に来てやってくれた。
本当に和美さんには
なんとお礼を言ったら良いか。
手術も成功しニ週間で退院した。
元の旦那の両親から頂いたお金の
一部を使わせてもらい
体が落ち着くまで
葵の事と私の回りを見てくれる
家政婦さんを雇った。
来てくれた人は、
とても優しい人でニヶ月
お世話になった。
優しい人に出会う分
旭に対して怒りが沸いてくる。
もちろん······
葵が産まれた事も知らせた。
だが·······
旭からは、何の連絡も
·····無かった。
家政婦さんと病院で
赤ちゃんとの生活について
色々教わった。
葵との二人での生活が始まった。
あたふたする事も多いいけど
やはり、可愛くてたまらない。
その分だけ、旭の薄情さに
苛立ち、家政婦さんに支払ったお金と
家賃を連絡した。
返事は、返さなくても
二、三日中に旭から口座に
入金はされていた。
繋がってはいるのだと
安心している自分がいて
そんな自分に嫌気がさす。
こんな惨めな扱いをされても
旭が好きなんだ·······と。