もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい
13章 少しの違和感
あの日から
佐川さんは、alkuに良く見えた。
お子さんは、葵君と言う名前。
出産のお祝いを頂いた方に
お返しの品物を探しに見えた
その時に名前を伺った。
佐川さんは、とても綺麗な方で
性格もサバサバしていて
感じの良い人。
alkuの品物を気に入ってくれて
ベッドカバーやスリッパ
食器類と室内の飾りを私に
見てほしいと言われて
購入してくれる。
「オーナーさんのお家では
どれを使っているの?」
と、毎回訊ねられ
オーナーさんと言われるのも
恥ずかしくて
「太田 紬と言います。」
と、言うと
「では、紬さんで良いかしら。」
と、言われて了承する。
結月は、
「なんでも、紬の真似で
気持ち悪くない?」
と、言うが······
「全く、同じでないし。
沢山、購入して頂いてるから。」
と、言ったが······
正直、佐川さんの気に入った物を
と進めても
紬さんが、見てくれた物が
良いから······とか
紬さんのお宅は、どれを使ってるの?
と、訊ねれる。
佐川さんのご主人は、
佐川さんと同じ年で同級生とか。
だから、旭と同じだと
先日、話をして知った。
葵君は、ご主人に似ているらしい。
私と旭にも子供がいたら
こんなに可愛いいのかな
なんて考えてしまう。
父達の葬儀後
二人のマンションに戻り
生活を初めてから
旭は、
「無理をしなくて良い」
と、言ってくれる。
まだ、夜を共にすることは
出来ないが、旭は
「紬がいてくれるだけでよい。」
と、言ってくれる。
少しずつ、少しずつ
前の生活に戻りつつ
あると思っていた。
お義母さんとも
連絡は取りあっていた。
前の話しはお互いにせずに
当たり障りのない話をするだけ。
お義母さんは、
腰を痛めてから
無理な事はしないように
しているらしい。
介護ベッドも返却して
元のお布団に戻ったようだが
ベッドも良いかもと話していた。
「布団の上げ下げも大変ですし
ベッドにしませんか?」
と、話して
今度見に行く、約束をした。