もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい
4章 夫の嘘
翌日のお昼ぐらいに
「ただいま。」
と、旭の声
「お帰りなさい。
楽し過ぎて、帰るの忘れたの?」
と、笑いながら言うと
「ごめん。
みんなを送ったりして
実家に泊まったんだ。
連絡しなくて、本当にごめん。」
と、本当に申し訳なさそうに
言う旭に
「良いんじゃない。
お義母さんも喜んだでしょ。」
と、言うと
「ああ。」
と、言いながら着替えに向かった。
私とお義母さんの間で
嫌な思いをさせていると
思っていたから
私は、それ以上なにも
言わなかった。
それからも変わりない日常が
過ぎていた⋅⋅⋅⋅⋅⋅
お義母さんから電話をもらうまでは。
「紬さん、あなたが私を嫌って
いるからと行って
旭と私を会わせないのは
あんまりではないの?
旭は、私の息子なのよ。」
と、言われて
「そんな風に思っていません。
ですが、お義母さん
旭さんは、先日実家に
帰ったのでは?」
「なに?私がボケているとでも?」
「いえ、申し訳ありません。
私の勘違いです。」
「いや~ね。
しっかりしなさい。
旭にたまには、帰るように
いいなさいよ。」
と、電話を切られたが
私は、呆然としていた。
あの日····
旭は····いったい
どこに······行っていたの?
帰ってきて·····
あんなに······平然······と
····嘘を⋅⋅⋅⋅⋅⋅?⋅⋅⋅⋅⋅⋅