もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✮✮紬SIDE


何をどう考えて良いのか
もう、わからなくてなっていた。

再構築し始めていたのに·····
旭と茜さんの子供?
葵君·····が·····

茜さんは、私を知っていたんだ
旭の嫁だと·······
だから······

悲しみと恐怖で一杯だった。

心配する結月に
また、alkuで暮らす事を伝えた。

もう、本当に
なにも考えたくなかった。

取り敢えず、お義母さんと
話さなければ、と思うが。
まだ、そこまでには至ってない。

そんな時に
結月から、通帳を渡された。

お店に来る銀行員の方に
少しの間、放置していた自宅の通帳を
結月経由で頼んでもらったのだ。
「ごめんね。ありがとう。」
と、言うと
「私がやったわけじゃないからね。」
笑う結月に私も笑ってしまった。

いつも気にかけてくれる
結月に感謝しかない。

この通帳は、
私と旭の共有のものだ。
開いて見ると
かなりの金額が定期的に
振込の記載がされている。

私が、じっと見つめていると
「なに?なんか面白いものでも?」
「ねぇ、これどう思う?」
と、見せると
「ええっ?なに?これ?」
「私ではないから、旭だよね?」
「なにも聞いてないの?」
と、言われて首を縦にふる。
「紬。これきっと女絡みだよ。
もう、きちんとした方が良いよ。
貴方ばかり辛い思いをして。」
「なんだか····もう·····
どうでも····良くなってきた。」
「そうなるよね。
   次から次で。
     健太に言おうか?」
「まず、お義母さんに話してみる。
お義母さんが望んでいた
孫が出来たのだから
喜んで離婚させてくれると思う。
私の両親の時、本当に良くして
もらったから。
お義母さんが喜んでくれるのが良い。」
と、言うと
「本当に、人が良すぎだから。」
と、呆れと心配顔の結月に
苦笑いをしてから
お義母さんに連絡をして
「帰りに伺います。」
と、伝えた。
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