もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい
✮✮母・里子SIDE
里子は、たまらない気持ちだった。
一度は家をでた紬が
両親の不慮の事故で
旭の元に戻った。
秋元さんご夫婦がお力をかして下さった
と、思っていたのに······
あの子は、一体何をやっているのだろうか?
訝りで一杯だった。
旭と直ぐに話す力が無く
週末まで待ち
旭に自宅に来るように連絡をした。
週末になり·······
「母さん、なんなの?」
と、玄関に着くなり言葉にする旭は
また、前の用になっていた。
よれた服装に覇気のない顔
目の下に隈
本当に我が子ながら情けない。
「座りなさい。」
と、お茶を用意して
自分も腰掛け
「紬さんが、来たの。」
と、言うと、えっと言う顔をする旭に
「浮気相手に子供できたんでしょ?
自分には、あなたに子供を抱かせて
あげれないし、私にも孫の顔を
見せることはできないから
その方を受け入れて欲しいと。」
「俺はっ、茜と一緒になるつもりも
子供を認知する気もない。
まして、紬と別れるつもりもない。」
「旭。あなたは、いったい何を
しているの?
紬さんと離婚しない
子供も認知しない
彼女にも責任を持ちなさい」
「茜は、ともかく
子供は、認知しないが
成人まで、支払う金を弁護士の
先生に計算してもらった。
その時、この話は二度と関わらない
書面も作り茜に送っている。」
と、言う旭に
里子は、呆れてながら
紬から渡された通帳を旭に渡すと
「なぜ、これを?」
「あなたと紬さんの通帳なんでしょ?
あなたは、ここから彼女へ
振込をしたのでしょ?
紬さんになにも言わずに。
この通帳は、必要ないから
あなたに渡して欲しいと」
と、言うと
旭は、頭を抱えて
「話さないとって思っていたけど
理由がわからず。
茜からは、会社にこられたり
子供と住むのに広いとこに移るから
その引っ越し費用と家賃を
払って欲しいと払わないと
会社に連絡すると言われて。」
と、言う旭に
里子は、ため息しかでず。
「旭、もう、紬さんに
あなたと夫婦関係を築くことは無理だと
思うわ。」
と、言って紬から預かったままの
離婚届を机にのせた。
紬の欄は、全て記入されていた。
証人欄は、結月ちゃんだ。
それを見ても
旭は、首を横にふりながら
紙に触ることもなかった。
親子は、なにも語らずに
夜を迎えた。