もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい

✮✮里子SIDE


今日は、旭と茜さんは
今後の取り決めの為に
弁護士事務所へと行っている。

その間、
私が葵君を見ている。
二人でお昼を食べ終えて
葵君が一人で遊んでいる間に
片付けを済ませると
来客をつげるブザーかなり
「はい。」
「紬です。」
「えっ、紬ちゃん。
ちょっと待ってね。」
里子は、葵が遊んでる部屋のふすまを
そっとしめて玄関を開ける。
「すみません。お忙しいのでは?」
「ううん、大丈夫よ。」
と、言い
「上がって。」
と、言うが
紬は、
「いえ、お義母さん。
離婚届は、どのようになっていますか?」
と、言われて
「ごめんなさいね。
まだ、預かったままで。」
「そうですか。」
と、肩を落とす紬に。
「紬さん、上がってお茶でも。」
と、心配顔の里子を見て紬も
「少しだけ。」
と、言って上がりリビングへと行き
ソファーに腰かける。

葵は、遊んでいると
おとなしい事を知っているから
大丈夫だと里子は、思っていた。

紬にお茶を出して
自分も座ると
「アメリカからいつ帰国したの?」
と、里子に訊かれて
「知ってらしたのですか?」
「紬さんと連絡が取れなくて
お店に行ったの
そしたら、若い女の子が
オーナーは、買付に行っています。
って、教えてくれたの。」
「そうだったのですね。
お義母さんにお知らせしようかと
思ったのですが、離婚する嫁の
動向を聞かされても困るのでは
と、思いそのまま渡米しました。」
と、言う紬に里子は言葉が詰まると

玄関が開く音がして······

「「えっ」」、と二人が思っている所へ
旭と茜がリビングへと入ってきて
「紬。」「紬さん」
と、二人の声に
襖が開き
「パパっ、ママっ」
と、葵が出てきて旭に飛びついた。

その動きがまるでスローモーションの
ように紬には見えた。

ソファーから立ち上がり
ジリジリと後ろに下がる紬に
「紬さん?」と、声をかける里子


「······どうして·····

  ·····こんな···こと···が····

    ······ひど····い····

   ·······お願····い····します·····

    もう······かい···ほう····して

          くだ······さい······っ」

と、頭を下げると共に
   紬は、その場で倒れた。

「「「紬!! 紬さん! 紬さん。」」」

紬は、真っ青な顔をしていて
呼んでも応えない
救急車を呼び病院へと運んだ。

病院につき紬が検査を受ける間に
旭は、結月に連絡をする。

電話で怒鳴りつけられるが
返す言葉がなかった。

里子は、後からタクシーで
やってきた。
茜は、葵と自宅で待機をする。
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