もう⋅⋅解放⋅⋅して⋅⋅⋅下さい
茜は、スーパーのリーダーになり
晶は、店長からマネージャーとなり
あちこちの店舗を回っている。
葵は、小学生になり
茜のスーパーに学校帰りに寄り
マンションへと帰る。
葵は、晶が大好きで
本当の親子だと
誰もが思っているほど。
茜は、自分の経験を生かして
若い人達が悩んでいたら
話をきいたりしている。
自分みたいなことを
してほしくないから·····と。
そんな茜を晶は、
いつも見守っていた。
マネージャーとして
あちこちの店舗や会社に出向く
物腰も柔らかくイケメンな晶は、
良く声をかけられるみたいだ。
メモで携帯番号を渡されたり
お土産と称して
色々な物を渡されたり
今までは、穏便に済ませて
いたみたいだが······
今では····
「妻に心配や疑いを
持たれたくないのです。
やっと、結婚してもらえたのですから。
息子と妻が大切なんです。
すみません。」
と、頭を下げながら言う
晶に、情けないと言う人もいるらしいが
実直で、やはり、いいなぁ、と
言う方もいるらしい。
晶は、
「本当に、まじで止めて欲しい。
俺が、茜以外に目が向くわけない。
なぁ、葵。」
と、言うと
葵は、笑いながら
私を見るから
私も笑ってしまう。
***** ***** *****
旭は、茜とも葵とも
あれから一度もあっていない。
紬を電車でみた事は、
母に合った日に話しをした。
母は、涙を流して喜んでいた。
俺は、その姿を複雑な思いで
見ていたが······
「紬さんの相手は
あなたじゃなかったのね。
紬さんが、元気で幸せなら
それが一番。
旭、あなたも前を向いて
しっかり歩いて行きなさい。
茜さんも葵も幸せに
なっているのだから。」
そう母に言われるが
はい、そうですか?
と、気持ちを切り替える事も
出来ずに、うだうだと
した日々を過ごしていた。
仕事も······
私生活も·······
そんな俺も
母が亡くなってから
母が最後まで俺を心配していたから
これでは、行けないと
少しずつ頑張ってみようと
思うようになった。
長く怠慢していたから
直ぐには切り替えができないが
このままでは
母さんにも、紬にも
茜にも、葵にも
胸を張れないから。