灼けるような恋の先。




「死ね!死ね!!!殺してやる!!!!」



「ぐっ」



「晄さん!!樹さんこのままじゃほんとに死んじゃいます!やめてください!!」






執拗に棒で殴り蹴る樹に縋り付くように涙目でハルくんは止めに入った。






「樹殺しはダメです!!菫さんのためにもやめてください!!」



「うっせぇ!!お前らが黙ってればいいんだ!!!」



「ダメです!!!」



「邪魔だハル!!!」






ハルくんの悲痛な叫びも虚しくハルくんも棒で殴られて飛ばされてしまう。



頭だろうがお腹だろうが関係なく殴る樹はもはや鬼だ。



これでいいの?


私は間違ってない??



目の前で血を流す晄を見て私はグルグルと思考がまとまらなくなってしまった。






「す、すみ、れ…」






顔から血を流す晄の言葉が聞こえて私はこのままじゃだめだと強く思った。



また私のせいで大切な人が亡くなる?そんなの許されない。






「やめて!いい加減にしろ樹!!」






私は震える体を奮い立たせて樹の腕を掴んで頬を叩いた。



瞬間、晄から私へと視線が移り変わる。






「おめぇふざけんじゃねぇぞ!!!俺を叩いてまでこいつを助けてぇってか!?ふざけんな!!!!!!浮気か!!!浮気なんだな!!!!!」



「や、やめ…っ」






これ以上ないくらいブチ切れた様子の樹は私を棒で殴ったあと足で蹴り飛ばして壁に吹き飛ばしてきた。



壁にたたきつけられて一瞬息ができない私に詰め寄ってくる樹。






「そうか、もうお前も殺してしまえばいいんだな?そしたら俺のものだ!!!はは!!!お前の恋人殺したやつの気持ちわかるぜ!!!!」






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