灼けるような恋の先。
大好き、愛してるを毎日何度も言う樹は苦しそうな顔で
行為中も嬉しそうながらも苦しそうで、その度に私も同じく苦しくなるんだ。
「菫…菫なにかしたいこととかあるか?」
行為を終えたあと、水を飲みながら唐突にそう聞かれた。
「んー、樹と一緒に灯の墓参り行きたい。
遺品整理もついてきて欲しい」
樹からしたらそんなの嫌だろうけど、と笑うと
意外にもこくんと頷いてくれた。
「わかった。行こうぜ」
「ありがとう」
最初からこんな関係だったらこんな結末にならなかったのかな。
そんな名残惜しい気持ちが無くはないけど、これは私の決意からこうして改善したものだと思うとやっぱり決断してよかった。
「いつ行く?」
「私はいつでもいいよ」
「じゃあ、明日にしようぜ。
こういうのは早い方がいいだろ」
「そうだね、そうしよう」
穏やかな樹に優しい気持ちになりながら、遺品整理に向けての心構えを私は行うのだった。