灼けるような恋の先。
その後
樹を交えた私達は3人でご飯を食べたり、3人でワイワイと過ごした。
最初の晄と樹のギスギスが嘘みたいに。
そして夜、私の部屋で2人きりになると今後の話になった。
「社長ってことは結構おうち厳しいんでしょ?私と結婚って大丈夫なの?」
「厳しいけど、俺は菫以外とは結婚しねぇって言い続けてたから了承してくれた。
別に家は一緒じゃなくていいし、あんまり俺らも親子って感じじゃねぇし。
明日は菫の親に挨拶行こうぜ」
「うん」
樹と親の関係が良好って訳じゃないのは昔からなのかな。
それにしても私の両親はこの前数年ぶりにあって話したけど、私の近況は晄から聞いてるから心配してないって言ってたし
恐らくなんの問題もないだろう。
「菫と一緒なら俺の将来は光り輝いてるな」
「あはは、なんだそれ。
でも私もようやく掴める幸せだからめっちゃ大事にするよ」
灯が殺された時はもうこの世の終わりで、二度と幸せなんて思えないと思ってた。
それを樹は時間をかけてゆっくりと確実に私の中に根付いて、灯を過去に変えてくれた。
たくさん間違いだって起こした。
いっぱい失敗した。
それでも私たちは共に生きることを選択したから、きっと私たちの未来は明るい。
「菫、愛してる」
「私もだよ樹。ありがとう」
そう言い合ってキスをした私たち。