灼けるような恋の先。
「灯〜、お茶取ってくんない?」
「はいはい」
「灯〜!風呂沸かしてくれよ!」
「今沸かしてるよ」
男2人女1人の男女仲良しグループのシェアハウス。
私達の関係を知らない人からしたらありえないと思うだろうそんな私達の関係性は
心地よくて、女だとか男だとかは全く関係ないんだ。
「菫〜、お前もうちょいそっち寄れよ」
「晄が行けばいいじゃん」
「そもそも君たち俺の膝の上から退けないかい?」
私、明日から高校2年になる皐月 菫(さつき すみれ)と
精神年齢小学生の弥生 晄(やよい ひかる)は
面倒見のいい卯月 灯(うづき ともる)の膝の上にいわゆる膝枕状態でくつろぐ。
私達は中学校で出会って、高校で親も承諾の元シェアハウスで3人一緒に住むことを始めた。
それは楽で楽しくて面白くて
灯はモテるから時々彼女はできるけどそれはそれでいいし
とにかく青春な日々だった。
なのにどうして、それがこの平穏が崩れる日が来るなんて思ってもなかったんだ。
まさか男友達が1人亡くなってしまうなんて知る余地も無かった。