灼けるような恋の先。

流石の灯も突然舌まで入れられるとは思ってなかったのか、ピクリと手が反応したのが少し嬉しい私。





「私と本当に付き合おう」






好きだと思ったなら行動しなきゃ変わらないし、特に私達みたいな異性として見てなかった場合は特に。


そう思った私の言葉に困ったように眉を八の字に下げた。






「いや、あのね、ダメだよ菫」



「なにが？」



「菫が嫌とか魅力がない訳でもないし好きじゃないわけじゃない、むしろ好きだよ？
でも菫はダメなんだ」



「意味わからないんだけど」






その告白の返事世界でいちばん酷くないか？






「菫は俺達にとって守るべき存在だし一緒にいて楽しい。
だからこそ壊してはいけないんだ」



「私とは付き合わないって晄と約束でも交してんの？」



「そういうわけじゃないよ」



「じゃあいいじゃん」






友達だからこそ関係を壊すのが嫌。
よく聞くし分からない訳でもないよ。



でも…





「私はその関係から変わりたいんだけど？」






私が変わりたいと思った瞬間から変わってるんだから今更変わらないとか無理だし。



そんな私の目を真っ直ぐに見る灯。