灼けるような恋の先。
2章

灼ける気持ち





翌日


朝起きると私は灯に抱きついて寝ていた。


それが心地よくて思わず笑みがこぼれる。






「灯、朝だよ」



「ん゛〜…」






起きる気配ないなこれ。


いつもの優しい声とは違って地獄から這い出でるみたいな声に私はため息を着く。



まぁ確かに今日は早起き晄より早く起きとこうと思って早起きしたからいつも時間ギリギリに起きる灯からしたら早すぎるんだろう。






「また後で晄に起こしてもらえよ〜」






これ以上ここにいたら晄に見つかるなぁと思った私は布団に丸まって寝る灯に声をかけて灯の部屋を出た。




そのままの足で自分の部屋に行って着替えてリビングに行くと既に晄が起きてソファーに寝転んでテレビを見ている。



相変わらず早いな起きるの。






「おはよ」



「おー、おはよー!菫今日早いな!」



「少しだけね」






そんな会話を交わしながら朝ごはんの食パンセットを机に置く。






「昨日の女と会ったことあんの?菫」



「私の記憶にはないよ」



「あーまぁ整形してるつってたし顔変わってたらわかんねぇか」



「んー、どの程度してるかにもよるけどね」






トースターに食パンを入れて焼く間に記憶を辿るけどやっぱ記憶にないんだよねぇ。



なんか昨日の楓ちゃんの口ぶりだと会ったことあるみたいな、街で見かけて調べただけではなさそうな感じはしてたけど…。






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